
私が所謂プログレの世界に入り込んだのはこのアルバム。
きっかけは大学の部室から流れてきた「Heart of the Sunrise」のテーマ部分。
そのスピード感のあるユニゾンプレイに完全にやられた。
「衝撃的」であった。
「この曲誰のですか?」イエスを知らなかった私は、CDの持ち主であるS先輩に尋ねた。
「お前、プログレって知ってるか?」
「イエスだ」と答えずにあえて「プログレ」という言葉を切りだしてきた。
そこからSさんによる、イエスを中心としたプログレ講義が2時間に渡って繰り広げられた。
Sさんとの付き合いは現在も続き、プログレ系アーティストが来日する度にライブに繰り出している。
当時はギターばかりに耳が行っていたので、まずはスティーブ・ハウのギタープレイにシビレた。
ハウによって、私のギターの嗜好は確定されたと思う。
プレイスタイルは全然違うがKingCrimsonのロバート・フリップも好きだ。
2人に共通するのはしっかり音符を弾くということ。
ブルージーなギターは苦手。
ハウ、フリップともに、彼らのギタープレイでチョーキングはほとんど聴いた覚えがない。
その後様々な音楽を聴き込むにつれて、興味はベースとドラムに移っていく。
それも、ビル・ブルフォードとクリス・スクワイアの影響だろう。
Yesのアルバムの最高傑作は?という問いに対し、この「Fragile」か次作「Close to the Edge」を推す声が多いだろう。
私もこれは非常に悩むところだが、「ファン以外に勧めるアルバム」となれば即決で「Fragile」だ。
「1曲が長い」というのはプログレの代表的なイメージ。実際に長い。
そのなかでも1枚のアルバムに18分、10分、9分の3曲しか入っていない「Close to the Edge」はやはり敷居が高過ぎる。
比較的キャッチーなRoungaboutで幕を開け、各メンバーのソロパートを挟みながらアルバムが展開してゆく「Fragile」が最適だろう。
「Fragile」の最大のポイントは、最後に登場する「Heart of the Sunrise」。
ともすると「難解」という一言で片付けられてしまうプログレであるが、「Heart of the Sunrise」は印象的なテーマとジョンの繊細なボーカルが絡み合い、それが「ロック」として絶妙にパッケージされている。
この曲はイエス、そしてプログレという範疇ではなく、70年代ロックを代表する曲として語られるべきものだ。
Fragile/Yes
1. Roundabout
2. Cans and Brahms
3. We Have Heaven
4. South Side of the Sky
5. Five Per Cent of Nothing
6. Long Distance Runaround
7. Fish (Schindleria Praematurus)
8. Mood for a Day
9. Heart of the Sunrise
Member
Jon Anderson Vo
Bill Bruford Dr,Per
Steve Howe G,Vo
Chris Squire B,Vo
Rick Wakeman key

